ビタミンDは老化の進行速度を遅らせる?
充分な量のビタミンDを合成するのは簡単だと思うだろう。
ところが実際、アメリカ人の42%はビタミンD不足だという。
それには、日焼け止めの使いすぎや、1日の93%の時間を屋内や車内で過ごすといった理由などもある。
老化の具体的な原因は誰にもわからない。だが最近では、過剰な炎症にあるというのが定説となっている。
もちろん炎症のレベルにはさまざまな要素が関係している。たとえば、社会的なきずなを築いている、健康的な食事や活動的な生活を心がけている、生きがいのある人生を送っている、といったことが指摘されている。
だがさらに、ビタミンDもそれと密接に関係している可能性が高い。
米英の研究者が、2160人の女性の双子を対象にビタミンD濃度と炎症との関係を調べたところ、同じ双子であっても、ビタミンD濃度が高いほうが炎症レベルは低かったという。
言い換えれば、同じDNAを持つ、同じ年齢の成人であっても、ビタミンD濃度が低いと老化が早く進むということだ。
とはいえ人間の老化の研究は明らかに難しく、これだけではなんとも言えないし、決定打ということもない。
ビタミンDという変数が寿命に及ぼす影響を確かめるときには、人間と似ているが、もっと寿命の短い生物を対象に選ぶ必要がある。
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